岐阜の自然素材住宅の建築設計事務所です。健康住宅の新築・リフォームを工務店とともに行っています。

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ゼロエネ住宅の勉強会で

 先日、ZEHの勉強会に参加してきました。ZEHとはネットゼロエネルギー住宅といって、その家が消費するエネルギーよりつくったエネルギー量のほうが大きいという住宅です。

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タマゴグミも経済産業省からの補助金を得て2013年度と2014年度に各1棟づつZEH住宅を造らせていただきました。(上と右の写真の家です)

 

ここで、ちょっと住宅のエネルギー対策についてお話しします。

日本は温室効果ガス(二酸化炭素など)を2030年までに2013年より26%の削減をする約束(国際公約)をしています。本格的に動き出すのは2021年からです。

 

そのために、2013年に住宅に新しい省エネ基準を作りました。ただ、この基準はまだ義務化で無く、義務になるのは2020年度からです。(ちなみにタマゴグミの住宅は全て2013年基準を満たしています。)

また、2020年からは大手ビルダーにはネットゼロエネルギー住宅の義務化、2030年には全ての新築がネットゼロエネルギーが義務とされます。

 

ネットゼロエネルギー住宅の考え方は2つあります。

  1. エネルギーを逃がさない断熱気密性能の高い家を造り、ちょっとだけ太陽光発電等エネルギーをつくるシステムをつくる方法
  2. 家は従来のままで、とにかく太陽光発電等のエネルギーを作る装置を沢山つけて大量に使うエネルギーをまかなう方法

の2つがあります。

タマゴグミとしては2のやり方は本末転倒なやり方と判断し、1の家の性能を上げる方法を採用しています。

こんな感じで省エネルギー住宅化は進んでいるのです。

 

その会議の中で、静岡の1社が印象に残る意見を出しました。

「ネットゼロエネルギー住宅に移行するスピードを遅くしなければいけない。まわりをあおってはいけないんじゃないの。」

えっ? と思いますよね。プロである、それもZEH推進のメンバーである工務店が、ネットゼロエネルギー住宅化を急がせるのはダメだと言っているんですから。

けど、これ凄く大切なことなのです。

 

高性能化の裏にはリスクがいっぱいある

今回の会議に参加している工務店は「断熱気密マニア」です。断熱の方法、気密の方法、自然エネルギーの使い方等々を日夜マニアのように研究している会社なのです。

だから、高断熱化、高気密化のリスクを十分理解して取り組んでいます。

 

高気密高断熱による一番大きなリスクは 結露 です。

気密が高くなればなるほど、水蒸気は出にくくなる。そして高断熱化するほど断熱していないところとされているところの温度差が開いてしまう。結果、断熱施工のミスがあるところで結露が起きて、そこに結露が起きて腐っていきます。

吹きつけ断熱材だから、吹き込み断熱材だから大丈夫、というわけではありません。サッシ廻りなど隙間が空いていたり、吹き付け断熱材が割れたり、そんなところから結露が始まります。

 

室内にベーパーバリアといってビニールをきちっと貼ってある住宅は結露のリスクは少ないのですが、これも施工精度が悪いとたちの悪い結露を起こします。

また、住まい手が壁に穴を開けたりすると、そこから水蒸気が入り結露にいたります。

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また、太陽熱利用の家、特に窓から直接熱を取り込むダイレクトゲインという方法の場合に、

夏に日差しが入ってしまったら部屋の中は灼熱状態になってしまいます。

冬でもそうです。お出かけの時にカーテンを閉めてしまっていたら太陽熱は取り込めず意味がありません。

ダイレクトゲインの場合、軒の出、夏に日差しをさえぎる方法が大切なのはなんとなく解るのですが、冬にカーテンを開けっ放しに出来る環境かどうかも確かめず計画されてしまったら何のためにやったのかわかりませんよね。

発言された方はこれらを心配していたのです。

その方は続けました。

 

「ここに集まっている方々とか、他で勉強されている方々はネットゼロエネ住宅のリスクを知り尽くして施工しているから大丈夫ですが、知らない工務店さんたちが性能だけを追いかけて施工したらどうなりますか?

欠陥住宅が増え、私たち業界自体が脅かされるのですよ。そして結果お客様から「ゼロエネ住宅は危ない家だから。」と我々も敬遠されるんです。

だから、ゼロエネ化や高気密高断熱化はゆっくりじっくりとやっていく必要があるのです。」

 

タマゴグミは、自然素材の家ながら性能はハウスメーカと肩を並べるという方針でやってきました。

ですから、私も社員の島田も研究会や勉強会に積極的参加して、性能や構造、デザイン等を学んでいます。それは、タマゴグミを選んでくれたお客様のためという気持ちです。

けど、この裏に 他の工務店を蹴散らしてタマゴグミと契約いただこうという気持ちもあります。

その方は、「それでいいんかい? 日本の家づくりは。」と警鐘を鳴らしてくれたような気がします。

 

さて、タマゴグミに何が出来るんだろうか?